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Tel 072-681-3801 Fax 072-682-3834

産科部門について

39床の産科病棟と6床の母体胎児集中治療室(MFICU)を有し、NICUと共に総合周産期母子医療センターとして、大阪北部の周産期医療における基幹病院として活動しています。年間1400~1500件になる分娩の内訳は、通常の分娩からハイリスク症例まで多岐に及び、あらゆる産科症例に対応できる体制になっています。
当産科は大阪産婦人科医療相互援助システム(OGCS)の基幹病院として北大阪を中心に緊急母体搬送を年間約200件受け入れ、産婦人科救急に対し可能な限り積極的に対応しています。大阪府だけではなく、京都府や奈良県、滋賀県からの緊急搬送依頼を可能な限り受け入れています。
また、平成18年度より日本周産期・新生児医学会より周産期専門医(母体・胎児専門医)の研修施設に認定されました。
ハイリスクの症例だけではなく、通常の分娩も予約制限をすることなく受け入れており、当院での分娩御希望の方はいつでも安心して来ていただけるようになっています。
当院での分娩のスタンスは、基本的には、できるだけ自然に陣痛がくるのを待ち、自然に近い分娩を目指しています。浣腸は行いませんし、会陰切開は医療上必要な場合のみに限り行っています。分娩の際には、途中で帝王切開に切り替えた方がよい場合や陣痛促進剤を使用するケースがあり、イメージしていた分娩と異なることがたびたび起きますが、どのような状況においても、本人や御家族が納得いくまで状況の説明し、満足いただける分娩を目指しています。

このように、私たちは単に快適な施設を提供し、診療成績の向上を図るためだけではなく、急速に進行しつつある少子化現象と高齢化社会を生きていく新しい子供たちが、素晴らしい愛に満ちた母子関係から育っていくことを信じて、妊婦さんやその家族が妊娠、出産、育児を通じて共に協力してゆけるセンターにしたいと、職員一同、心を一つにして邁進しております。

母体・胎児集中治療室(MFICU)

平成13年8月に完成しました総合周産期母子医療センターは、国の医療政策の一環として進められています。その中には母体・胎児集中治療室(MFICU)が設置され、新生児集中治療室とともに、母子センターの機能を二分する重要なものです。
その機能と目的は次のようなものです。

妊娠合併症の治療
妊娠する前から何か大きな病気にかかっている場合や、妊娠中に初めて内科や外科の病気が起こった妊婦(母体)さん、たとえば糖尿病や喘息、肝炎、腎臓病、心臓病、虫垂炎、尿管結石などあらゆる病気が当てはまりますが、当院の各専門診療科の治療の下に、お腹の赤ちゃん(胎児)がちゃんと育っているかを継続して診察し、超音波画像によって観察しながら母体と胎児の急な変化にもすぐ対応して、分娩管理を行います。
胎児の発育や元気かどうかの評価と治療
母体は一見何ともないけれども、妊婦健診で胎児の何か心配なことが認められる、または予想される場合、胎児とその一部である胎盤を連続して詳しく検査をしながら治療を進めていきます。妊娠9ヶ月に満たない頃(32週未満)の極端に小さな胎児は特殊な超音波画像で分析して初めてその危険性を知ることができるようになってきています。
前期破水や切迫早産の管理
まだ赤ちゃんの発育が充分でないとき、赤ちゃんの一部である羊膜が裂けてしまい、その皮膚全体を潤している羊水が子宮の外に漏れてしまう病気(前期破水)は決して珍しくありません。しかし、胎児が未熟な時期であればあるほど深刻なこととなり、胎児と母体(子宮)の感染予防や、早産にならないよう陣痛が来ないようにするさまざまな治療や安静が必要であるばかりか、その間に胎児がよく育っているかどうか、治療がうまくいっているかを知るために、継続して入院検査が必要とされます。
多胎妊娠の管理
最近、双胎(ふたご)や品胎(みつご)妊娠が増えています。このような例では、それぞれの赤ちゃんが子宮の中でおたがいにバランス良く元気に育っているかどうかを詳しく知っておくことが非常に大事です。また、その間に重い妊娠中毒症や肝臓障害が急激に母体を襲う場合があることも知られており、妊婦さん自身の重大な変化にも細心の注意を払う必要があります。
手術的分娩の管理
充分な産科管理がなされている場合でも、分娩予定日より極端に早く産まれてしまう(産ませてあげないといけない)場合があります。急に帝王切開などの手術的なお産が必要と診断されることがありますが、母体・胎児集中治療室ではすぐにその場で最善の対応ができます。また、小さな赤ちゃんや、病気を持って産まれた赤ちゃんの検査や治療、ときには赤ちゃんの緊急手術が速やかにできるよう、新生児集中治療室に加えて、小児外科とのしっかりした連携が行われています。
産褥集中管理
妊娠中に胎盤が子宮から剥離する、産後に子宮の緩んだ状態が続いて出血が増え、やがて出血が止まりにくくなる、など産後(産褥)にも重篤な病気があります。前置胎盤や癒着胎盤などもこのような経過をたどることがよくあります。貧血や各内臓の重大な障害が発生しやすく、このような場合急いで各診療科と協調した集中的治療によって速やかに病気から回復していただき、できるだけ早く母乳育児の確立ができるよう援助しています。

大部分のお産は自然に、うまくいくものですが、一部(6~7%)では母体と胎児に危険の伴うものもあります。MFICUは、胎児が母体の中でできるだけ長く健康に育って元気に産まれてくれるように、また母体も健康を保つことが出来るように専属の産科医と助産婦による最新の集中的な管理を可能にする所です。他の医療機関より、「妊娠中の母体や胎児に異常が見つかり緊急な医療が必要である。」と要請があれば、いつでも対応出来る態勢をとっています。
内科や外科の集中治療室と異なり、妊婦さんの場合は、落ち着いた、静かな雰囲気が必要ですので、個室を多くし、家族との面会も可能にするなど工夫をこらしています。

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