医療法人愛仁会 高槻病院

婦人科

悪性腫瘍

 手術療法に加えて、化学療法(抗癌剤)、放射線治療、分子標的薬などが用いられます。最新の治療ガイドラインとエヴィデンスを参考に、個々の患者様に見合った治療を選択しています。手術療法において、術前に良悪性の鑑別が難しい場合には、手術範囲をよりきめ細やかに決定するために、病理医と連携して術中迅速病理診断を行います。腫瘍が他臓器に広がる場合には、外科や泌尿器科と連携・協力して、最善の手術を目指します。放射線治療は、放射線治療科と連携して、放射線療法や同時化学放射線療法(CCRT)を実施しています。

良性腫瘍

 良性疾患については、子宮筋腫、子宮腺筋症、卵巣腫瘍、子宮内膜症を始めとした手術を行っています。良性疾患は悪性腫瘍と違い、必ずしも手術が必要でない場合も少なくなく、手術の必要性を判断するところから丁寧に診療して参ります。特に、子宮内膜症はホルモン療法も治療の主軸として挙げられ、患者様の症状やライフスタイルを考慮に入れた、オーダーメイドな治療を提案しています。また、異所性妊娠、卵巣出血、卵巣腫瘍茎捻転などの緊急手術にも24時間対応しています。

腹腔鏡手術

 腹腔鏡手術(ふくくうきょうしゅじゅつ)は婦人科良性疾患に適応があります。この手術は、お腹に3〜4箇所の小さな切開(5mm~20mm)をおいて、そこからお腹の中に筒(トロッカー)を入れ、お腹の中を観察するカメラに映った映像をテレビモニターで観察しながら、手の代わりに持ったり切ったりする道具(鉗子(かんし)など)を使用して行う手術です。傷痕が小さく退院までの期間が開腹手術に比べて短い、低侵襲手術として知られています。腹腔鏡手術で扱う主な病気は、良性卵巣腫瘍、異所性妊娠(子宮外妊娠)、子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜症などです。
 特殊な器具で直接、臓器を触ることができない腹腔鏡手術は、訓練や経験に加え、慎重な対応が必要です。そして何よりも、開腹手術と同等以上の質と手術の安全性が最も優先されるべきことと考えています。この原則を踏まえた上で、手術を腹腔鏡と開腹のいずれで行うかを、病気の状態や患者様のご希望を考慮して判断致します。

骨盤臓器脱

 子宮脱(骨盤臓器脱)とは、“子宮・膀胱・腟が股間に出てくる異常”です。子宮脱になると、不愉快だけでなく、歩きにくい、重いものが持てないなど、日常生活に不都合をきたします。また、ひどくなると尿が出にくくもなります。
 ヒトは二本足で立つため、子宮や膀胱には、下に向けての力がかかり、外陰から外に押し出されようとします。これを防ぐのが、膀胱と腟の間にある腟中隔です。腟中隔は、“お産の時に引き伸ばされて裂ける”、また、“加齢により弱くなる”と、子宮・膀胱・腟を支えることができなくなり、股間に出てきます。
 高槻病院産婦人科では、『弱くなった腟中隔を再建する手術』行っています。腟の左右に隠れている“分厚くて弾力のある正常な中隔”を引き出して、新しい中隔にします。これまでに、386人(37〜87歳)の女性に、この手術を受けていただき、再発は3名です(3名ともに再手術により根治しています)。手術中のトラブルはゼロ、手術の後も違和感や性生活の支障はありません。これは世界の水準(再発率30〜50%)をはるかに上回る成績で、過去に、日本産婦人科学会で最優秀演題賞をいただきました。
 子宮脱の修復は、患者さんたちに“最も喜ばれる手術”で、多くの方が“世の中が明るくなった”とおっしゃっています。恥ずかしさから人知れずお悩みになるのが子宮脱の特徴です。一人でも多くの女性たちに、この手術を知っていただき、快適な日常生活を取り戻していただきたいと願っています。
 なお、ポリプロピレン・メッシュを膀胱と腟の間に埋め込み、腟中隔の代わりをさせる手術(メッシュ手術:TVM)は、2011年に米国FDA が“メッシュ手術に伴う深刻な合併症は稀ではない”と警告を発したことから、高槻病院産婦人科では、メッシュ手術を行わず、上述の“患者さん自身の組織を用いて修復”する方法を行っています。

子宮筋腫、卵巣腫瘍、子宮内膜症、子宮脱、子宮頸癌、子宮体癌、卵巣癌などの疾患の治療や、過多月経、月経困難症(生理痛)、生理不順、おりもの(帯下)などの症状に対する診療を行います。

診療体制

診療日

 
午前 一般妊娠
紹介初診
ハイリスク妊娠
一般妊娠
当日初診
一般妊娠
一般妊娠
ハイリスク妊娠
当日初診
一般妊娠
紹介初診
ハイリスク妊娠
骨盤臓器脱
当日初診
一般妊娠
一般妊娠
ハイリスク妊娠
当日初診
一般妊娠
紹介初診
ハイリスク妊娠
腫瘍
当日初診
午後 一般妊娠
ハイリスク妊娠
エコー外来
産後健診
一般妊娠
一般妊娠・コルポスコピー
産後健診
腫瘍
一般妊娠
一般初診
帝切後健診
産後健診
一般妊娠
一般妊娠
産後健診
一般妊娠
産後健診
腹腔鏡・内膜症

午後は完全予約制となります。

診察時間

午前診 9:00~12:00
午後診 13:30~17:00

※産婦人科の外来診療は月曜日〜金曜日の初診枠を除き完全予約制となっています。
(初診とは当院の産婦人科外来を一度も受診したことのない方、今までに当科を受診したことはあるが以前とは別の症状がある方、前回の診察から3ヶ月以上間が空いている方が対象です。)

※市の子宮癌検診は予約制となりますので事前に産婦人科外来にてご予約します。(tel可)

医師紹介

すべての担当医は婦人科だけではなく産科の診察を担当しています。
各担当医の診療日は診療体制をご覧下さい。

医師名・専門分野 職名 資格
中後医師中後 聡
産婦人科(周産期)
総合周産期母子
医療センター長・
産婦人科主任部長
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医・指導医
日本周産期・新生児医学会 周産期専門医・指導医(母体・胎児)
日本女性医学学会 女性ヘルスケア暫定指導医
母体保護法指定医
新生児蘇生法『専門』コースインストラクター
ALSO認定インストラクター
日本周産期・新生児学会評議員
大石医師大石 哲也
婦人科腫瘍
主任部長 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医・指導医
日本婦人科腫瘍学会 婦人科腫瘍専門医
日本臨床細胞学会 細胞診専門医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
母体保護法指定医
臨床検査管理医
小辻医師小辻 文和
産婦人科手術学
周産期医学
生殖内分泌学
名誉総合周産期
母子医療センター長・
産婦人科部長)
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医・指導医
母体保護法指定医
医学博士
加藤 大樹
周産期
婦人科内視鏡
医長 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
日本周産期・新生児医学会 周産期専門医(母体・胎児)
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
母体保護法指定医
新生児蘇生法『専門』コースインストラクター
徳田 妃里
産婦人科(周産期)
医長 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
母体保護法指定医
柴田 貴司
産婦人科(周産期)
医長 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医・指導医
日本周産期・新生児医学会 周産期専門医(母体・胎児)
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
日本臨床細胞学会 細胞診専門医
細野 佐代子
産婦人科
医員 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
母体保護法指定医
小寺 知揮
産婦人科
医員 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
西川 茂樹
産婦人科
医員
福岡 泰教
産婦人科
専攻医
飯塚 徳昭
産婦人科
専攻医
神谷 亮雄
産婦人科
専攻医

施設認定

  • 日本専門医機構 産婦人科領域専門研修プログラム基幹施設
  • 日本周産期・新生児医学会周産期専門医(母体・胎児)基幹認定施設
  • 日本婦人科腫瘍学会 婦人科腫瘍専門医 指定修練施設
  • 日本女性医学学会女性ヘルスケア専門医 認定研修施設
  • 総合周産期母子医療センター
  • 大阪府産婦人科診療相互援助システム(OGCS)基幹病院
  • 赤ちゃんにやさしい病院(Baby Friendly Hospital) 認定施設
  • 日本産科婦人科学会周産期委員会 周産期登録施設
  • 日本産科婦人科学会婦人科腫瘍委員会 腫瘍登録施設

治療実績

良性疾患

良性疾患手術 2015年度 2016年度 2017年度
腹式単純子宮全摘術 58 57 53
開腹子宮筋腫核出術 22 17 18
開腹良性卵巣腫瘍手術 14 6 22
開腹子宮外妊娠手術・卵管切除術 8 7 7
骨盤臓器脱手術 78 64 56
腹腔鏡手術 84 128 98
TCR(子宮鏡下手術) 13 13 20
その他 11 8 7
288 300 281
内視鏡手術 2015年度 2016年度 2017年度
腹腔鏡 卵巣腫瘍手術 57 83 65
子宮筋腫核出術 2 3 3
子宮外妊娠手術 11 19 10
子宮全摘出術(TLH) 14 23 20
TCR(子宮鏡下手術) 13 13 20

悪性疾患

疾病別ステージ別症例数 2015年度 2016年度 2017年度
子宮頚癌 CIN-3 39 35 27
Ⅰa期 2 6 9
Ⅰb期 2 3 5
Ⅱa期 0 1 1
Ⅱb期 0 0 1
Ⅲa期 0 0 0
Ⅲb期 0 0 1
Ⅳa期 2 0 0
Ⅳb期 0 0 1
計  45 45 45
子宮体癌 AEH 0 1 0
Ⅰa期 4 2 6
Ⅰb期 1 3 2
Ⅱ期 1 3 0
Ⅲa期 0 1 2
Ⅲb期 1 0 0
Ⅲc期 2 0 2
Ⅳa期 0 0 0
Ⅳb期 2 3 1
11 13 13
疾病別ステージ別症例数 2015年度 2016年度 2017年度
卵巣癌 Ⅰa期 12 5 5
Ⅰb期 0 1 0
Ⅰc期 1 1 4
Ⅱa期 0 0 0
Ⅱb期 1 1 0
Ⅱc期 0 0 0
Ⅲa期 2 1 0
Ⅲb期 0 3 1
Ⅲc期 5 2 5
Ⅳ期 3 2 5
24 16 20
婦人科悪性腫瘍関連手術 2015年度 2016年度 2017年度
子宮腟部円錐切除(LEEP) 42 44 32
子宮頚がん手術 6 8 6
子宮体がん手術 9 12 13
卵巣がん手術 25 16 14
その他 2 2 2
84 82 67

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