医療法人愛仁会 高槻病院

プレミアム白内障手術センター

プレミアム白内障手術センター開設に向けて

高槻病院眼科では、「プレミアム白内障手術センター」を開設いたしました。通常の白内障手術はメスによる切開など術者の技量と経験に左右されるところが多いですが、このたび採用となったフェムトセカンドレーザー白内障手術では手術の重要なパーツをレーザーで行うため安全で確実な手術を施行できます。また手術時に挿入する眼内レンズにおいても従来の単焦点レンズだけではなく乱視矯正のできるレンズ、遠近両用見える多焦点眼内レンズを使用し最先端白内障手術を目指しています。

フェムトセカンドレーザー白内障手術とは何か?

フェムトセカンドレーザーとは、1000兆分の1秒という短時間でプラズマ爆発を起こすことで熱を発生させず切断面を形成させるレーザーです(図1)。機器には小型のCTが装着されており目をスキャンして切開に必要な部分を正確に計測し手術をレーザーが人の手に代わり行います。熟練した術者でも到底かなわないレーザー手術は術者の経験や技量に頼らない次世代の白内障手術システムとよばれています。

プレミアム白内障手術とは何か?

センチュリオンと呼ばれる最新鋭の白内障手術機器が導入されており、手術用顕微鏡も最新型と、北摂地域では最も優れた機種で手術ができる環境にあります。加えて先進医療の対象となっている多焦点眼内レンズ(図2)など高機能レンズとよばれるレンズも各種取りそろえて、あらゆるニーズにお応えすることができます。さらに、フェムトセカンドレーザー白内障手術の導入は大阪府下では3施設目となりますが、手術用顕微鏡に画像が投影できるサージカルガイダンスを用いるなど周辺機器と連動したシステムとしては日本初導入となります。通常の白内障手術を遙かに凌ぐ設備を持って行われる手術を学会ではプレミアム白内障手術と呼ばれトピックスとなっています。今まさに日本最高峰の白内障手術が、ここ高槻で行われているのです。

フェムトセカンドレーザーの機器
フェムトセカンドレーザーの機器
多焦点眼内レンズ
多焦点眼内レンズ

眼の病気とは

近視

近くはよく見えますが、遠くにピントを合わせるには眼鏡などが必要です。最近はレーザー手術も行われています。(当院では行っておりません。)

遠視

一般に、「遠くはよく見えるが近くは見辛い」と思われていますが、これは大きな間違いで、「遠くにも近くにもピントが合い辛い」状態です。軽度の遠視であれば調節力を用いることにより視力は良好ですが、幼児の中等度以上の遠視は弱視・内斜視の原因となることがありますので、精査・加療を要します。

乱視

角膜のカーブが方向によって違うために起こる眼の歪みのことを言います。乱視が強いことでも弱視の原因になることがあります。

弱視

いかなる矯正法を用いても、矯正視力(最良視力)が0.7に至らず、器質性疾患を有しない状態のことです。約8歳までの視覚感受性期の間に治療を要し、健診などでの早期発見、早期治療が求められます。

老視(いわゆる老眼)

加齢に伴う内眼筋(の調節)機能低下により、近方視を中心とした視力低下が起こる状態のことです。

円錐角膜

角膜が滑らかなカーブを描かずピラミッドのように急峻な山型を呈し、裸眼視力が低下します。軽症例は矯正視力は良いですが、進行すると痛みを伴って黒目が白く腫れ、またその後角膜の白い痕跡の残存・視力低下が起こります。初期は治療的コンタクトレンズ装用を行い、進行例では角膜移植が必要となることがあります。

ドライアイ

涙液の質的・量的減少により乾燥感や痛みを自覚します。人工涙液の点眼を対症療法的に行います(当院では、点眼にて改善しない症例には、涙点プラグ挿入術も外来にて行っています)。シェーグレン症候群などが隠れていることがありますので、重症例・難治例では精査を有します。

はやり眼

ウイルス性の結膜炎のこと。症状は激烈で、眼が開けられないほどの痛み・眼脂を伴うことがあります。点眼治療を行うが、ウイルスに直接作用するわけではなく、あくまで混合感染防止・消炎を図るための対処法であります。完治には1~2週間を要します。感染性が非常に高く集団感染の原因となることが多いです。

白内障

眼の中でレンズの役割を果たしている水晶体が混濁した状態。加齢に伴うことがほとんどですが、アトピー性皮膚炎・外傷・ステロイド使用に伴うこともあります。一度濁ってしまった水晶体は薬物などで透明化することはなく、進行した場合手術を要します。

緑内障

眼圧の上昇により、視力低下・視野狭窄などの症状を呈しますが、自覚症状は中期以降でないと出にくいです。点眼・手術による眼圧下降や内服による循環改善治療を行います。

網膜剥離

加齢や外傷に伴って網膜に穴があき、そこから網膜が剥がれていきます。初発症状は飛蚊視(虫のようなものが飛んでいるように見える)のことが多く、進行するに伴い視野欠損・視力低下を自覚します。初期はレーザー治療で完治することもありますが、進行例は手術を要します。 手術は、眼球の外側にシリコン製のバンドを巻く輪状締結術と、機械を挿入して行う硝子体切除術の2種類があります。

糖尿病網膜症

糖尿病にともなう血管障害が原因となり、初期は出血のみですが進行すると網膜剥離をきたします。中期以降は随時レーザー治療を行いますが、進行例では手術が必要となります。日本の中途失明原因の上位に挙げられます。視力低下を自覚してからでは治療が遅い場合もあり、内科などで糖尿病と診断されたら必ず眼科の併診が必要です。

加齢性黄斑変性症

真ん中が暗い、見たい所が見えにくい、物が歪んだり小さく見えたりする、などの症状がある中高年の方は要注意です。眼の奥の中心部の黄斑と呼ばれる場所で、視力を出すためのたくさんの細胞が弱ってきたり、悪い新生血管が生えてくる病気の可能性があります。これは、最近日本でも食生活の欧米化に伴い増えてきており、レーザー治療、眼内注射、手術などさまざまな治療が試みられていますが、予後の悪い例も多いとされています。

未熟児網膜症

名前通り未熟児に起こり、特に1500g以下のとても小さく生まれた赤ちゃんに起こりやすいです。原因は、眼の血管がきちんと伸びないまま生まれることに因ります。重症例では失明することがあり、このため当院NICUでは、生後数週間より必ず眼底検査を行って必要な症例には治療を施しています。

検査と手術について

眼科では特殊な検査や処置が多くあり、以下によく行われる検査について簡単にまとめます。

視野検査(静的、動的)

視野検査は視力では分からない「どの範囲までどの程度見えているか」を検出する検査です。方法は2種類あり、ハンフリー自動視野計を用いて行う方法と、検査員と向き合いながら行うゴールドマン視野計(GP)があります。対象疾患は緑内障、頭蓋内疾患に伴う視野欠損、そのほか非常に多様な疾患に対して有用な非侵襲的検査です。当院では外来で予約対応にて行っています。

ハンフリー自動視野計
ゴールドマン視野計(GP)

蛍光眼底造影検査(Fluoresceinangiography:FAG)

様々な眼底病変を鑑別するために行います。方法は患者さんの肘に点滴をして、そこから造影剤を体の中に注射します。造影剤は眼の組織にも移行するため糖尿病や血管閉塞などの鑑別診断や重症度判定に欠かせません。しかしごく稀に気分不良や嘔吐、血圧低下などのアレルギー症状が出る人があり、事前に必ず皮内テストを施行しています。

レーザー治療

糖尿病網膜症、網膜裂孔、緑内障、加齢性黄斑変性症、中心性網膜症、未熟児網膜症など、様々な病気に対して外来で行われます。 費用は数万円かかります。

白内障手術

水晶体の濁りを機械的に取り出す方法で、当院では主に超音波水晶体乳化吸引術を行っています(プレミアム白内障手術センターもぜひご参照下さい)。 手術時間は約30分以内で、痛みはほとんどありません、ただし、非常に進行した白内障では、水晶体をそのまま取り出す従来の方法を用いています。術後数時間より歩行、食事可能です。入院は基本1泊2日、日帰り手術は行っていません。

Q.どんな術前検査をしますか?

A.当院では視力や眼圧などの一般検査に加え術前検査として様々な検査をします。特徴としましてはプレミアム白内障手術に特に特化した白内障ガイドシステムの一環であるべリオン:VERION (VERION? Reference Unit Alcon)です。このべリオンは個々の角膜のデータをより正確に測定し眼内レンズの度数決定に直接影響する検査です。また角膜だけでなく前眼部のデータの測定に優れているカシア:CASIA(前眼部OCT SS-1000 TOMEY)との併用により、よりレンズ選択の精度を高めています。個人差はありますが、30分程度で検査は終了します。

べリオンリファレンスユニット
カシア:CASIA

Q.手術後何年かして、以前より見えにくくなってきたのですが?

手術の時に白内障を包んでいる薄い膜の一部(後嚢)をわざと残して、その中に人工レンズを移植するのですが、後嚢上に再び水晶体上皮細胞が増殖して曇りガラスのようになります。これは、YAGレーザーで処置すれば元のように見えるようになります。

閉塞隅角緑内障

急に白眼が赤く、黒目が白くなり、霧視、頭痛、嘔吐をおこします。開放隅角緑内障と違い、緊急の虹彩切開手術もしくは、レーザー治療が奏功します。

開放隅角緑内障

代表的な手術は線維柱帯切除術です。これは緑内障では眼の中から眼の外に房水(眼の栄養を司るための眼内を満たす体液)を排出するための機構が障害されているため、手術により眼の中と外に交通路を作って眼圧(眼の中の圧力)を降下させることを目的とします。手術時間は約1時間、術後より食事歩行可能です。ただし術後の眼圧が安定するまで平均2週間の入院が必要です。当院あるいは状況により大学病院紹介にて対応しております。術後何年後かにこの交通路が再び閉塞することがありこの際には再度手術が必要となります。

小児検査

視能訓練士が視力・眼位・立体視・両眼視機能検査・弱視治療・斜視検査など、0歳児から小学校高学年までの小児を中心に検査対応しております。専門外来としましては毎週木曜日午後に小児眼科専門の医師が診察しております。また現在、当院では斜視手術は行っておりませんので適応の際は大学病院等へご紹介させて頂いています。

こんな症状はありませんか

視力が落ちた?

眼の病気の多く視力が低下します。結膜炎からでも、重症化すれば、もちろん視力は低下します。飛蚊がある? 大多数は老化現象!!眼の中には、硝子体という、ゼリー状の透明な物質が充満していますが、これを包んでいる硝子体膜(卵の薄皮のようなもの)が年令とともに眼の壁から剥がれる(後部硝子体剥離)。このためにドーナツ状のものが見えたり、蚊が飛んでいるようなどの症状が急に生じます。しかしまれに、網膜剥離(ボクサーの辰吉さんがこれであったことは有名)やぶどう膜炎が起こっていることもあるので、眼科で散瞳検査をするのが安心です。

眼の位置が内(外)側にずれている?

斜視の可能性がありますので眼科で専門的に測定します。とくに6才までの小児では、斜視により弱視や立体視、融像などの視機能の発達が阻害されたまま大人になる可能性があります。

眼が赤い?

結膜下出血

力んだり、物理的ストレスで結膜表層の血管が切れます。放置可能ですが、短期間に繰り返したり、体の他部位でも出血するようなら精査が必要です。

結膜炎、角膜炎、強膜炎

簡単に言うと、眼の外側を構成する組織での炎症です。感染や、自己免疫疾患など、いろいろな原因でおこります。

急性緑内障発作

眼の奥の強烈な痛み、角膜混濁、嘔吐を伴うことが多く、老年女性に多い疾患です。速やかに眼科受診をしなければ失明の危険性もあります。

物が二つに見える?

近視、遠視、乱視など…屈折異常に対して適切な眼鏡が必要です。眼球運動障害…脳梗塞、甲状腺眼症、腫瘍、重症筋無力症などの精査が必要です。

診療体制

診療日

 
午前 清水
(完全予約)
長嶋
(受付12:00まで)
渡邉
奥田
(受付11:00まで)
吉川
奥田
(受付12:00まで)
宮本(麻)
長嶋
(受付12:00まで)
長嶋
有坂
(受付12:00まで)
午後 検査(予約) 検査(予約) 検査(予約) 14:00~16:00
未熟児外来
検査(予約)

※午前診以外では投薬のみも受付できませんので、ご了承下さい。

スタッフ

医師名 職名 資格
清水医師 清水 一弘 主任部長 日本眼科学会専門医
日本眼科学会指導医
日本眼感染症学会推薦 ICD制度協議会インフェクションコントロールドクター
宮本 麻起子 医長 日本眼科学会専門医
奥田 吉隆 医員 日本眼科学会専門医
長嶋 泰志 専攻医  

視能訓練士3名在籍(認定視能訓練士1名) 各種眼科検査の対応をしております。

治療実績

< 実績内訳 >
手術名 2017年度 2018年度 2019年度
白内障手術 640 650 897
緑内障手術 3 2 0
麦粒腫切開術 3 2 2
霰粒腫摘出術 7 5 1
翼状片切除術 15 14 19
内反症手術 8 10 0
眼瞼下垂 22 24 8
硝子体切除術 7 8 28
ケナコルトテノン嚢下注射 13 16 30
ルセンティス硝子体注射 80 85 105
YAGレーザー後嚢切開術 85 82 63
部分・汎網膜光凝固術 172 170 114
未熟児網膜症光凝固術 6 5 2
合計 1,061 1,073 1,269

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