医療法人愛仁会 高槻病院

放射線科のご案内

放射線科理念

  • •質の高い医療の提供
  • •患者さま中心の医療の実践
  • •地域医療への貢献
  • •チーム医療への参画
  • •知識・技術・人格向上にむけた教育実践

放射線科概要

現在、放射線科は放射線技師33名(女性技師8名)、常勤放射線科医3名、放射線治療医1名、事務2名、看護師2名の専門性を有するスタッフが放射線診療及び治療を行っています。当科の特徴として各科員が様々なモダリティーを習得できるよう勤務ローテーションの工夫、教育体制のシステム化、OJTを基本としたキャリアパス制度を導入し確実な成果をあげています。
2014年10月27日の新病院開院に伴い放射線科もリニューアルされ、一般撮影装置ではCanon社DR方式CXDI-Wireless、CT装置では東芝社Aquilion One 320列Area Detector、MRI装置はSiemens社Skyra3テスラー、Aera1.5テスラーを新規導入しました。また、新病院救急室には救急撮影室(一般撮影装置、CT装置併存)が設けられ Aquilion64列CT CXLが移設しました。放射線治療ではELEKTA社Synergyを移設し、より高度で精密な治療を提供していきます。今後当科では各モダリティーのスペシャリスト育成を目標とし、各モダリティーの専門・認定技師の育成、学会発表等の活動を精力的に行っていく予定です。

人員

  • •男性技師 25名
  • •女性技師  8名

卒業校一覧

  • •大阪大学
  • •岡山大学
  • •京都医療大学
  • •近畿医療技術専門学校
  • •清恵会第二医療専門学校
  • •神戸総合医療専門学校
  • •川崎医療短期大学
  • •京都医療技術短期大学
  • •鈴鹿医療科学大学
  • •東京電子専門学校

各種資格・認定技師保有者数

  • •第1種放射線取扱主任者 3名
  • •放射線治療専門放射線技師 1名
  • •放射線治療品質管理士 1名
  • •検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師 7名
  • •日本超音波医学会認定超音波検査士(体表臓器) 3名
  • •磁気共鳴専門技術者 1名
  • •胃がん検診専門技師 1名
  • •放射線管理士 1名
  • •医療情報技師 1名

各種施設認定

  • •デジタルマンモグラフィ検診施設画像認定(A評価)

放射線科装置一覧

1 一般撮影装置

X線発生装置:TOSHIBA社

FPD:Canon社、CXDI401C・CXDI-Wireless

CR読み取り装置:ケアストリーム社CR

2014年度月間平均件数

内科: 1510件(主に胸部、腹部)
小児科: 330件
整形: 1270件
その他: 820件

小児一般撮影室
(小児一般撮影室)

2 超音波装置

Siemens社:ACUSON S2000

東芝社: Aplio400

GE社: LOGIQ S8

放射線科では腹部(RFA、造影エコー含む)、乳腺、表在エコーを主に担当しています。
*適時女性技師も担当しています。

2014年度平均月間件数

腹部: 428例
乳腺: 39例
RFA: 2例
腹部造影エコー: 4例

東芝社:Aplio400
(東芝社:Aplio400)

3 MRI装置

Siemens社:Skyra(3T)・Aera(1.5T)

AZE社:3D医用画像処理ワークステーション

2014年度平均月間件数

頭部系:334件
整形外科:147件
婦人科:78件
その他:116件
循環器(心臓関連):3件

Siemens社1.5T Aera
(Siemens社1.5T Aera)
Siemens社 3T Skyra
(Siemens社 3T Skyra)

4 CT装置

東芝社:AquilionONE ViSIONEditionV7 CT
Aquilion64列CT 2台

FUJIFILM社:3D医用画像処理ワークステーションVINCENT

ザイオソフト社:3D医用画像処理ワークステーションZio Station2

2014年度平均月間件数

頭部:460件
体幹部:1010件
心臓:29件
その他:84件

東芝社: 320列マルチディテクターCT
(東芝社: 320列マルチディテクターCT)

5 乳房X線撮影装置

東芝社: MAMMOREX Pe・ru・ru DIGITAL

マンモトーム: Rolad

高精細モニタ: EIZO 5Mモニタ

撮影は全て女性技師(マンモグラフィ-認定技師)で対応しています。なお2013年にデジタルマンモグラフィ検診施設画像認定のA評価を取得しました。

2014年度平均月間件数: 149件
東芝社:MAMMOREX Pe・ru・ru DIGITAL
(東芝社:MAMMOREX Pe・ru・ru DIGITAL)
5M高精細モニタ
(5M高精細モニタ)
マンモトーム
マンモトーム

6 血管撮影装置

・Philips社: Allura Xper FD10/10
(循環器内科で使用)

・Philips社: Allura Xper FD20/20
(放射線科、脳外科、小児脳外科、循環器内科、循環器外科で使用)

2014年度平均月間稼働実績(脳神経外科)

診断: 53例(CAG)
治療: 21例(PCI)

2014年度平均月間稼働実績(脳神経外科)

診断: 3件
治療: 2件

2014年度平均月間稼働実績(放射線科)

診断: 1件
治療: 10件

Allura Xper FD20/20
(Allura Xper FD20/20)
Allura Xper FD10/10
(Allura Xper FD10/10)

7 アブレーション装置

Siemens社 artis zee BC

EPOCH社 NIOBE ES、CARTO3 SYSTEM

2015年6月稼働開始

7月度稼働実績
経皮的カテーテル心筋焼却術: 21件

操作室
操作室
治療室
治療室

8 X線TV装置

東芝社: ZEXIRA FPD1717

日立社: CUREVISTA、VersiFlex VISTA

2014年度平均月間稼働実績(消化器)

診断・治療: 60件(ERCP等)

2014年度平均月間稼働実績(放射線科)

胃透視: 約 25 件
注腸透視: 約 12 件

日立社:CURVISTA
(日立社:CURVISTA)
東芝社:ZEXIRA FPD1717
(東芝社:ZEXIRA FPD1717)

9 骨密度測定装置

Hologic社: Explorer

2014年度平均月間件数: 108件
Hologic社:Explorer
(Hologic社:Explorer)

10 救急撮影室

* 当院では救急室にCT、一般撮影装置を併設しています。

CT装置: TOSHIBA社 MDCT CXL 64列

X線発生装置: TOSHIBA社

FPD: Canon社、CXDI401C・CXDI-Wireless

2014年度平均月間稼働実績

一般撮影: 658件
CT撮影: 365件

(東芝社 64列CT)(Canon社 FPDシステム)
(東芝社 64列CT)(Canon社 FPDシステム)

11 放射線治療装置

Elekta社:Synergy
高精度放射線治療と呼ばれる最先端の治療法の中でもSRT(定位放射線治療)とIMRT(強度変調放射線治療)が施行可能な機種であり、当院では頭部や体幹部へのSRT及び前立腺へのIMRTが実施されています。

2014年度平均月間治療実績

高精度…頭部SRT 8件、体幹部SBRT 4件、前立腺IMRT 9件
通常照射…乳房 28件、頭部/全脳 15件、骨(椎体など) 68件
その他 全身の様々な部位に治療を行っています。

Elekta社:Synergy
(Elekta社:Synergy)

CT検査

CTとは

X線を用いて身体の横断像(輪切り)を撮影する装置です。造影剤を使用することで血管や血流の状態、腫瘍などを描出することも出来ます。また、コンピューター処理により様々な方向の断面像や立体的な三次元画像(3D画像)を作成することが出来ます。当院では以前から稼動している64列マルチスライスCT2台、放射線治療計画専用の16列マルチスライスCTに加え、平成26年10月の新病院オープンと同時に導入した320列マルチスライスCT(東芝メディカル製Aquillion ONE ViSION EDITION)の計4台が稼動しています。

東芝社320列マルチスライスCT
東芝社320列マルチスライスCT

320列マルチスライスCTとは・・・

従来のCT装置と比較すると格段に「速く」、「細かく」、「広く」撮影することができる装置です。

「速く」「広く」「細かく」とは・・・

  • •1回の息止め(10秒程度)で胸部から骨盤までの広い範囲の撮影を可能にします。
  • •装置が体の周りを1周(最短0.275秒)する毎に最大160mmの範囲を撮影することが出来ます。また、最小スライス厚0.5mmという高精細な画像が得られます。

これらによって息止めの負担が著しく軽減され、小児や高齢者、救急患者さまなど、体動の抑制が困難な患者さまの検査でも短時間で、高精度の検査が施行できるようなりました。

さらに

当院で稼働しているCT装置は最新のソフトウェアを搭載しており、近年問題となっている放射線被ばくを大幅に低減することが出来ます。また、人工関節などの体内金属により画像がひずみ、今までは検査不良となっていたケースに対しても最新の解析ソフト(SEMAR)を使用することで、ひずみのない良質な画像が得られるようになりました。その他にも解析装置(ワークステーション)により、三次元画像(3D画像)や、あらゆる断面像の作成が可能となり、血管や骨、臓器などの位置や大きさ、病変の状態などがより詳しくわかるようになりました。画像診断だけではなく、これらの画像をもとに手術のシミュレーションなども活用できるようになりました。

検査の内容について

CT検査には大きく別けて2種類あります。

  • •単純CT検査:造影剤を使用しない検査
  • •造影CT検査:造影剤を静脈から注入して行う検査

超音波検査

超音波とは『人間の耳で聞き取ることができない高い周波数の音』をいいます。生体内に超音波を発信すると、臓器や組織から反射して返ってきます。この性質を利用して反射してきた音波の速度や強さをコンピュータで処理することにより、体内の臓器や組織を画像化することが出来ます。超音波は人体に与える影響がなく、胎児に使えるほど安全です。検査は10分~20分程度で、痛みもほとんどありません。

当科で可能な超音波検査

  • 腹部 (肝臓、胆嚢、腎臓、脾臓、膵臓、腸管)
  • 表在 (乳腺、甲状腺、皮下腫瘤)

腹部超音波検査

検査前に服を上げていただき、スカートやズボンは少し下げ、お腹を広く出していただきます。お腹にゼリーを塗り、探触子(超音波を出す機械)をお腹に当てて、臓器を観察していきます。検査中、患者さまには呼吸を調節(息を大きく吸ったり吐いたり止めたり)していただきます。

脂肪肝の画像
脂肪肝の画像
胆嚢結石の画像
胆嚢結石の画像

表在超音波検査

検査部位によって服を脱いでいただいたり、首元が広く見えるようにしていただきます。検査部位にゼリーを塗り、探触子(超音波を出す機械)を当てて臓器や組織を観察していきます。
当科では、日本超音波医学会が認定する超音波検査士(体表臓器)の資格を3名の技師が取得して検査をおこなっています。

食事について

腹部の検査を受ける場合には、検査前1食は絶食となります。午前中の検査の場合朝食を、午後の検査の場合昼食をそれぞれ抜いて頂きます。尚、他に絶食を伴う検査(胃カメラ、胃透視、腹部CT、腹部MRI等)が無い場合で、腹部の検査のみの場合には、水やお茶を少し摂って頂いても構いません。ただし牛乳等の乳製品は摂らないで下さい。

超音波ガイド下生検

異常が見つかった際、その部分に針を刺して良性なのか悪性なのか鑑別する組織診をおこなうことがあります。この針を刺す際、どこを狙うかを確認するために超音波検査は用いられます。穿刺する対象臓器は、甲状腺、乳腺、肝臓、腎臓などがあります。

腎生検の様子
腎生検の様子

ラジオ波焼灼療法とは

超音波で観察しながら、皮膚を通して電極針を腫瘍の中心に挿入し、ラジオ波という電流を通電させ、針の周囲に熱を発生させ、腫瘍を壊死させる方法です。当院ではCTやMRIの画像と超音波画像を連動させて表示することができる最新の装置を使用しています。従来、超音波検査だけでは同定しにくい腫瘤に対してCTやMRIのデータを参考に治療がよりスムーズに行えるようになりました。

マンモグラフィ

マンモグラフィって何?

乳房のエックス線撮影のことで、マンモグラフィと呼ばれています。乳房は柔らかい組織でできているため、専用の装置を使って撮影します。当院では一定の撮影精度を保つため教育・評価施設である、NPO法人 日本乳がん検診精度管理中央機構の特別な教育研修を受け、認定を取得した女性技師が撮影を行います。また、施設画像評価においてはA評価の認定を受けています。

 
 

マンモグラフィの検査ってどんなことをするの?

左右の乳房をそれぞれ2枚の板の間に挟んで圧迫し、写真を撮ります。薄く均等に広げることによって、少ないレントゲンの量で乳房内の脂肪や乳腺組織などをより鮮明に写すことが出来ます。板で乳房を挟むことにより多少の痛みを伴いますが、これは病気を見つける上でとても大切なことです。また撮影検査室内において、乳房の位置合わせやしこり等の位置確認のため、担当技師が直接乳房に触れたり、乳腺を伸ばすため、乳房を引っ張ったりします。検査で必要なことですので、ご協力お願い致します。

撮影時間は?

通常の検査は約5~10分程度で終わります。

マンモグラフィでは何が分かるの?

小さな乳がんや腫瘤(しゅりゅう)をつくらない早期乳がんを発見することが出来ます。また、悪性の病気だけでなく良性のものも見つかります。マンモグラフィでは「しこり」として触れる前の無症状の早期乳がん、肉眼で見たり手で触ったりして確かめる視触診や、超音波診断では発見しにくい乳がんの小さな兆候を探し出すのに優れています。

病気はどんなふうに写るの?

写真には、微細石灰化像(非常に細かいカルシウムからできた白い粒々の影)や腫瘤像、乳腺組織のひきつれ像等として写し出されます。

乳がん検査と月経との関係は?

乳腺は女性ホルモンの影響を受けています。排卵から月経が始まる頃まで、卵巣から分泌されるホルモンによって影響を受け、乳房がしばしば硬くなったり痛みを感じたりします。自己検診を行うタイミングは月経開始後1週間くらいがベストといわれています。また、乳房にしこりや乳頭分泌など、いつもと違う症状がある方は、検診を待たずにできるだけ早く乳腺外科(外科)で診察を受け医師に相談しましょう。

被ばくは大丈夫?

マンモグラフィはエックス線検査ですので放射線被ばくがありますが、人体に及ぼす影響はほとんどないか、あっても極めて小さいと考えられています。マンモグラフィによる放射線被ばくは乳房だけの部分的なものであり、1回の撮影で乳房が受ける(吸収する)放射線の量は、東京からニューヨークへ飛行機で行く時に浴びる自然放射線(宇宙線)の量のほぼ半分です。マンモグラフィ検査で乳がんを早く発見して命を救う利益と、被ばくによる危険(リスク)とを比較すると、検診による利益の方が被ばくによるリスクよりも非常に大きく有益と考えられます。こわがらずに正しい検査を受けましょう。また、妊娠中の方は受けられない場合がありますので必ず検査前にご相談下さい。

ステレオガイド下乳腺穿刺生検とは?

マンモグラフィを用いて、吸引式針生検装置で組織生検を行う検査法です。
超音波でははっきりしない石灰化病変や局所的非対称性陰影など、マンモグラフィのみで描出できる病変に有用な検査です。
生検部位を決めるためマンモグラフィを何回か撮影しながら、乳腺内の石灰化等の位置を3次元にて特定し、その部位に向けて生検針を刺入し、乳腺の組織を採取します。
採取した組織は病理組織検査にて確定診断を行います。
診断がつかないままに経過すると、乳がんであった場合には進行する可能性があります。
腫瘍の針生検は、一般的に行われる検査で、診断を確定するためには、組織を採取することは不可欠な検査です。

どのように検査がおこなわれるのか?

局所麻酔下で行います。当院で採用している装置は、腹臥位タイプです。検査をうつぶせのまま行えるため姿勢の保持が容易で、穿刺部が見えないように配慮されており、体の負担やストレスを軽くすることができる装置を採用しています。

傷跡は?

生検のための小さな傷が1つだけで縫合は不要です。傷跡も小さく、乳房の変形などもおきません。

検査時間は?

通常の検査は入室から退室まで約1時間です。

放射線治療

放射線治療とは、放射線を用いて病気(主にガン)を治療する手法です。局所療法であり、患部の機能温存が可能な治療法です。当院では、平成23年3月よりElekta(エレクタ)社製放射線治療機Synergy(シナジー)が稼働しています。
この装置には、IGRT(画像誘導放射線治療)やIMRT(強度変調放射線治療)といった機能が備わっており、より高精度な放射線治療を患者さまに提供することが可能となっています。詳細な治療実績や受診・相談方法、診療体制等はこちらをご参照下さい。

骨塩定量(密度)検査について

この検査は検査部位にごく弱いX線を当てて骨の密度を測定し、骨粗しょう症の診断を行ないます。検査は予約制となっておりますので、詳しくは診察時におたずね下さい。

骨塩定量(密度)検査について

当院では東洋メディックのExplorer装置を用いて、DXA法で骨密度測定を行っています。DXA法(二重エネルギーX線吸収測定)とは、2種類のエネルギーレベルのX線の透過率の差を利用して骨量を測定する方法です。測定対象骨は腰椎、大腿骨頚部です。測定の精度が高く、測定時間が短く、腰椎・大腿骨頚部の測定でそれぞれ3分程度です。(検査中は寝た状態で、検査部位が動かないように軽く固定しますが、全く苦痛はありません)放射線の被曝も僅かです。腰椎DXA法は、骨量測定の標準方法として重視され、骨粗しょう症の診断、経過観察や治療効果の評価の広く用いられています。

骨粗しょう症について

骨粗しょう症とは骨組織の骨量が減少した状態をいいます。人の骨格は20歳代までに出来上がります。成長期にカルシウムやタンパク質を十分に取り、よく運動をすることで丈夫な骨格が完成します。女性ではホルモンのバランスが大きく変化する閉経後に骨の量が急速に低下します。男性では40〜50歳以降に少しずつ減り始め、加齢と共に腸管からのカルシウム吸収が低下するため、70歳を過ぎると骨粗しょう症になる人の割合が高くなります。若い人でも栄養や運動不足などの影響で骨量が減少することもあります。

骨粗しょう症の成因としては

  • •カルシウム摂取不足
  • •日光照射不足などでビタミンDが不足
  • •運動不足
  • •骨の代謝を調節するホルモンのアンバランス
  • •性ホルモンの低下
  • •遺伝

などの要素が挙げられています。

骨粗しょう症の症状は?

骨粗鬆症になっても初期の頃は何の症状もありません。進行するにしたがい腰や背中が痛くなったり、曲がったりしてきます。ひどくなると骨折を起こして寝たきりの原因にもなります。骨折は、背骨(脊椎)、足の付け根(大腿骨頸部)などにおこりやすく、脊椎には圧迫骨折といい背骨がつぶれる形の骨折が多く、腰が曲がり、前かがみになり背が低くなる姿勢の原因となります。大腿骨頸部の骨折は転んだ時などにおこりやすく、また腰をひねっただけで骨折する場合もあります。

骨粗しょう症の予防

骨粗しょう症は予防が最も重要かつ有効な疾患です。女性では10代後半から20才ころに骨量が最大になり、以後40才ころまでこれを維持し、その後閉経と共に急速に骨量が低下します。骨粗しょう症の予防の原則として以下の2点があげられます。

  1. 10才代の成長期に骨量をなるべく多くしておく
  2. その後の骨量の低下をなるべく少なくする

いずれのためにも、カルシウムの十分な摂取、運動、適度な日光照射が有効です。この他アルコール、ニコチンおよびカフェインはカルシウムの吸収を阻害するなどの作用があり、骨量を低下させるので注意が必要です。

被曝量

当院の骨密度測定検査はX線を使った装置を用いていますが、この検査で使われるX線被曝量は、胸部のレントゲン写真を1枚撮影するよりも非常に少ない値です。過剰に心配する必要はありませんので、安心して検査を受けることが出来ます。また、妊娠中の方は受けられない場合がありますので必ずご相談下さい。

被曝について

X線検査を受けられる患者さまから、X線被曝についてのご質問があります。安心して検査を受けていただく為に、ここではQ&Aの形式で代表的な質問にお答え致します。

Q.放射線(X線)とはなんですか?

A. 放射線には様々な種類がありますが、レントゲンやCTなどの検査に利用している放射線はX線です。X線とは、電磁波の一種で可視光線(普段目に見えている光)や紫外線、赤外線などと同じ仲間です。その違いはエネルギーによって区別されており、X線は赤外線や紫外線よりも強いエネルギーを持っています。また、X線は人体や物を通り抜ける性質を持っており、この性質を利用して撮影や治療を行っています。

Q.X線を使った検査を受けると、体にどのような影響がありますか?

A. X線は人体を通り抜けるときにわずかではありますが人体に吸収される性質があります。X線が人体に吸収されると細胞を傷つけてしまうことがあり、一度に大量のX線が吸収された場合は皮膚の炎症や潰瘍、消化管障害、白内障、若い方の生殖腺であれば不妊等の影響が起こる可能性があります。しかし、医療で使用されるX線はごく微量でありそれらの障害が発生すると考えられている線量を使用することはなく、加えて人体に備わっている防御機能により傷ついた細胞もすばやく修復される為それらの障害が起こることは考えられません。

Q.X線検査でガンになるのですか?

A. 放射線被ばくでの発がんのメカニズムは人体の細胞内に存在するDNA(遺伝子)の損傷と言われています。医療で使用されているX線(胸部検査、CT検査等)においても線量は微量ではありますがDNA損傷は少なからず発生すると言われています。しかし人体では損傷したDNAを修復・排除する機能があるため放射線診断で使用する低線量被ばくではガンの発生等はないと言われています。また、DNA損傷はストレス、タバコ、紫外線、有害物質、多飲多食等でも起こり得る反応であるため放射線のみを特別視する必要はなく、疾患の発見・治癒のために有効にX線検査をご利用していただければ幸いです。

Q.CTの検査は被曝線量が多いと聞きましたが、体への影響はやはり大きいのでしょうか?

A. CT検査は普通のレントゲンなどと違い人体を輪切りにした断層像を撮影します。縦長の人体を幾度も撮影するため被曝線量はレントゲンに比べて増えます。しかし、上記のQ&Aからも解るように体への影響はないと考えていただいて構いません。それより、CT検査はレントゲン検査(胸部X線)では分からない数ミリ単位の小さな病変を見つけることも可能な、非常に情報量の多い優れた検査ですのご安心して検査をお受け下さい。また、近年の機器の発達により検査で使用するX線量も非常に少なくなっています。

Q.毎週、体の同じ部位を何度も撮影していますが大丈夫ですか?

A. 人体には回復を行う機能もある為、複数回検査を繰り返したからといって身体への影響は蓄積されることはありませんのでご安心下さい。

Q.子供がレントゲンをとりましたが不妊にはならないでしょうか?

A. 大量の放射線を被曝した場合は不妊になる可能性はありますが、医療で使うX線量ではその心配はありません。一般的に不妊になる線量は2~6Gyとされていますが、当院で使用する各検査の被曝線量ではそれ以上の線量になることはありません。また、撮影時には生殖腺の防護に加えて、お子様の体格に合わせた最低限の線量で検査を行っておりますのでご安心下さい。

Q・MRI検査で被ばくするのでしょうか?

A. MRIは主に磁気の力を利用して画像を構築する検査です。よって放射線被ばくはありませんのでご安心下さい。ただし、心臓ペースメーカーや体内に金属を埋め込んだ手術をされた方は検査できない場合がありますのでお気をつけ下さい。

Q.妊娠中に腹部X線検査を受けましたが子供に影響はありませんか?

A. 胎児に影響が出る線量は発育段階によって異なりますが100mGy以上から流産、奇形、発達遅延などが発生すると考えられています。しかし、当院では胎児に直接その線量が照射される検査はありませんのでご安心下さい。ただし、胎児は大人よりも放射線に対する感受性が高いため不必要なX線検査は避けることが推奨されています。また、妊娠の可能性のある方は検査前に主治医、放射線技師に申し出て下さい。

最後に・・・

レントゲンやCTなど、X線を使った検査は体について大切な情報を与えてくれます。それらの検査を行うことでなんらかの異常が見つかれば、適切な治療方針を立てることが出来ます。わずかな被曝を避ける為に、病気の診断が遅れて生命を失うことはあってはならないことです。安全性も保たれておりますので、安心して検査をお受け下さい。また、検査についてご質問や心配な点がございましたら主治医や当科の放射線技師にお気軽にお尋ね下さい。

MRI検査とは

MRIとはmagnetic resonance imagingの略で、医学の世界では磁気共鳴映像法といいます。名前の通り磁気を利用した検査であるため被曝がない・侵襲性が低い・造影剤を使わず血管の撮影ができる・あらゆる方向からの撮影が可能など様々な特徴があります。

当院のMRI装置

当院では2014年11月に2台の装置を新規導入しました。装置名はSIMENS(シーメンス)社製の3.0T装置Skyra(スカイラ)と1.5T装置のAera(アエラ)といいます。両装置とも清潔感のある白をベースとした色調で、内部の側面にはLED照明を設置し明るい環境で検査を受けていただくことが可能です。大きな特徴として装置の入り口が70cmと大きく設計されており、患者さまに与える安心感や検査中の圧迫感の減少が期待され、体格の大きな患者さまやご高齢の患者さまにも楽に検査を受けていただけることが可能です。

1.5T MRI装置(アエラ)
1.5T MRI装置(アエラ)
3.0T MRI装置(アエラ)
3.0T MRI装置(スカイラ)

検査内容

頭部MRI

頭部MRIは脳梗塞や脳腫瘍など頭部疾患の診断において極めて有用です。また、同時に造影剤を使わずに頭部血管の描出も可能です。

頭部血管画像
頭部血管画像
頭部MRI画像
頭部MRI画像

脊椎MRI

頸椎・胸椎・腰椎のMRI検査では脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニア等の診断に有用で疾患を鮮明に描出することが可能です。また外傷による脊椎の圧迫骨折や脊髄損傷なども評価できるため救急時に撮影されることがあります。

頸椎MRI画像
頸椎MRI画像
腰椎MRI画像
腰椎MRI画像

腹部MRI

腹部MRIは呼吸による動きの影響を受けやすい部位となっている為、原則息止めによる検査となっていますがご安心下さい。息止めが難しい患者さまには、装置が患者さまの普段の呼吸に合わせて撮影する機能も備わっています。担当技師にお申し付け下さい。MRCPという撮影法は、体内の水(胆汁や膵液)を強調した撮影法です。CT検査では描出困難ですが、MRCPでは総胆管結石や膵嚢胞など鮮明に描出することが出来ます。

その他

その他にも四肢関節や乳房、心臓など様々な検査を行っています。

最新のソフトウェアーを導入「騒音制御」と「高速撮像」

2015年5月に両装置とも最新のソフトウェアーにバージョンアップし、「騒音制御」と「高速撮像」に特化したアプリケーションを導入しました。MRI検査は工事現場のような音が鳴り響くことで知られていますが、最新の静音技術により高画質を維持しながら静音化が可能となり、騒音による心理的負担の減少が期待されます。
また高速撮影においては腹部の息止め検査に特化したもので、高画質を保持したまま高速撮影(息止め時間の短縮など)が可能となり、患者さまの負担が軽減し検査精度が向上しました。放射線科では今後とも患者さまにより安心・快適・正確なMRI検査を提供するため科員一同努力してまいりますのでよろしくお願い申し上げます。

血管撮影装置について

当院の血管撮影装置はPHILIPS社製『Allura Clarity FD10/10』と『Allura Xper FD20/20』の2台が稼働しています。Clarity FD10/10は主に心臓、Xper FD20/20は頭部、腹部、上肢、下肢などで使用しています。

装置の特徴

  • ①両装置には心電図や別の装置からの動画を映すことができる大型マルチモニター(Flex Vision 56インチ)を搭載しています。そのため、手技の種類や流れに合わせてレイアウトの変更や拡大・縮小が自由自在なため、円滑な検査や高度な治療を行う事が出来ます。
  • ②バイプレーンシステム及び高性能X線管球が搭載されており診断に必要な画像を高画質・低被ばくで提供する事が可能となり、長時間の高度な治療でも放射線に対する影響や造影剤による負担が従来と比較して少なくなりました。
  • ③回転撮影にて血管の3D構築(3D-RA)やCT like Image(CTAPやCTHAなど)が可能なため、出血の有無や微細な肝細胞癌などの確認に役立てています。
血管3D画像
血管3D画像
CT Like Image
CT Like Image

不整脈治療について

SIEMENS社製Artis zee BCとステレオタキシス社製Niobe ES(EPOCHシステム)を使用した不整脈治療を行っています。

装置の紹介

SIEMENS社製Artis zee BCはシーメンス社独自の被曝低減プログラム「CARE」を搭載することで画像クオリティはそのままに、患者さま被曝の低線量化を実現しました。

①身長と体重に基づいた、被験者モデルから仮想の皮膚線量をシミュレーションし、リアルタイムに現在の照射角度での積算線量を表示可能です。(図1)

②X線に対して感受性の高い小児の検査をより低線量で行うために、約40%の被曝低減が可能なリムーバブルグリッドを採用しました。(図2)

図1
図1
図2
図2

ステレオタキシス社製Niobe ESは患者さまの両脇に設置された一対の永久磁石からなります。この永久磁石を遠隔操作によるコンピューター制御をすることで、体内にあるカテーテルを誘導することができる装置です。カテーテルは1mm単位と細かい制御が可能で、治療成績の向上や、合併症の予防、X線被曝の低減などが期待出来ます。
欠点としましては、血管造影室の磁気遮蔽が必要です。また、永久磁石を使用している関係で非作動時においても磁力の影響を考慮する必要があり、検査室に持ち込む機器が制限されます。また、人工内耳など一部の医療機器を留置されている患者さまは本装置での治療ができない場合があります。

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