医療法人愛仁会 高槻病院

放射線科のご案内

放射線科理念

  • 質の高い医療の提供
  • 患者さま中心の医療の実践
  • 地域医療への貢献
  • チーム医療の参画
  • 知識・技術・人格向上にむけた教育実践

放射線科目標

  • 患者さまの命を守り、患者さまのQOL向上を目指す医療技術者になることを目標とする
  • 技術者の誇りを持ち、社会性を向上させる
  • 他部署との協調・連携を密に行うこと
  • 経営を意識した業務、管理、運用を行うこと
  • 教育、人材育成こそが組織の骨幹である
  • 固着せず、変化を恐れず、行動する
  • 自ら動き出す業務からすべてが始まる

放射線科概要

現在、放射線科は放射線技師36名(女性技師11名)、常勤放射線科医4名、放射線治療医1名、事務2名、看護師2名の専門性を有するスタッフが放射線診療および治療を行っております。当科の特徴として各科員が様々なモダリティーを習得できるよう勤務ローテーションの工夫、教育体制のシステム化、OJTを基本としたキャリアパス制度を導入し確実な成果をあげております。
2014年10月27日の新病院開院に伴い放射線科もリニューアルされ、一般撮影装置ではCanon社DR方式CXDI-Wireless、CT装置ではCanon社Aquilion One 320列Area Detector、MRI装置はSiemens社Skyra3テスラー、Aera1.5テスラーを使用しております。また、救急室には救急撮影室(一般撮影装置、CT装置併存)を設け Aquilion64列CT CXLを設備しております。放射線治療ではELEKTA社Synergyを設備し、より高度で精密な治療を提供しております。当科では各モダリティーのスペシャリスト育成を目標とし、各モダリティーの専門・認定技師の育成、学会発表等の活動を精力的に行っていきます。

人員

  • 男性技師 25名
  • 女性技師 11名

卒業校一覧

  • 大阪大学
  • 岡山大学
  • 京都医療科学大学
  • 大阪行岡医療専門学校長柄校
  • 清恵会医療技術専門学校
  • 神戸総合医療専門学校
  • 川崎医療短期大学
  • 京都医療技術短期大学
  • 鈴鹿医療科学大学
  • 近畿医療技術専門学校
  • 広島国際大学
  • 行岡医学技術専門学校
  • 大阪大学医療技術短期大学
  • 大阪物療専門学校
  • 大阪物療大学

各種資格・認定技師保有者数

  • 第1種放射線取扱主任者 3名
  • 放射線治療専門放射線技師 2名
  • 放射線治療品質管理士 3名
  • 磁気共鳴専門技術者 2名
  • 胃がん検診専門技師 1名
  • 医学物理士 1名
  • 救急撮影認定技師 2名
  • 乳がん検診超音波検査技師 2名
  • 検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師 7名
  • 超音波検査士(体表臓器) 3名
  • 超音波検査士(消化器) 3名
  • 保健衛生学士 1名
  • X線CT認定技師 5名
  • 肺がんCT検診認定技師 1名
  • Ai認定放射線技師 1名
  • 血管撮影・インターベンション専門認定診療放射線技師 1名

各種施設認定

  • デジタルマンモグラフィ検診施設画像認定

画像診断装置

1 一般撮影装置

Canon社:MRAD-A80S 2台、DRAD-3000A 1台

Canon社:Wireless FPD

読み取り装置:ケアストリーム社CR

2019年度月間平均件数

内科:2,050件(主に胸部、腹部)
小児科:450件
整形:1,270件
その他:900件

小児一般撮影室

2 超音波装置

GE社:LOGIQ S8

Canon社:Aplio400 / Aplio MX

Siemens社:ACUSON S2000

放射線科では腹部(RFA、造影エコー含む)、乳腺、表在エコーを主に担当しております。
*適時女性技師も担当しております。

2019年度平均月間件数

腹部:340例
乳腺:180例
RFA:1例
腹部造影エコー:2例
その他:170例

東芝社:Aplio400

3 MRI装置

Siemens社:Skyra(3T)・Aera(1.5T)

AZE社:3D医用画像処理ワークステーション

2019年度平均月間件数

頭部系:430件
整形外科:220件
婦人科:80件
その他:130件
循環器(心臓関連):4件

Siemens社1.5T Aera
(1.5T Skyra)
Siemens社 3T Skyra
(3T Skyra)

4 CT装置

Canon社: Aquilion Vision Edition V7 Aquilion CXL

ザイオソフト社:3D医用画像処理ワークステーションZiostation2

FUJIFILM社:3D医用画像処理ワークステーション VINCENT

2019年度平均月間件数

頭部:420件
体幹部:1,320件
心臓:70件
その他:150件

Canon社:320列マルチディテクターCT
(Canon社:320列マルチディテクターCT)

5 救急撮影室

*当院では救急室にCT、一般撮影装置を併設しております。

CT装置:Canon社 MDCT CXL 64列

X線発生装置:Canon社

FPD:Canon社 CXDI401C・CXDI-Wireless

2019年度平均月間稼働実績

一般撮影:1,053件
CT撮影:767件

(Canon社 64列CT)(Canon社 FPDシステム)
(Canon社 64列CT)(Canon社 FPDシステム)

6 乳房X線撮影装置

Canon社:MAMMOREX Pe・ru・ru DIGITAL

HOLOGIC社:乳腺バイオプシー装置 Multicare Platinum

高精細モニタ:EIZO 5Mモニタ

撮影はすべて女性技師(マンモグラフィ認定技師)で対応しております。2019年にデジタルマンモグラフィ検診施設画像認定を取得。

2019年度平均月間件数:160件
Canon社:MAMMOREX Pe・ru・ru DIGITAL
(Canon社:MAMMOREX Pe・ru・ru DIGITAL)
5M高精細モニタ
(5M高精細モニタ)
マンモトーム
マンモトーム

7 血管撮影装置

・Philips社:Allura Clarity FD10/10
(主に循環器内科で使用)

・Philips社: Allura Xper FD20/20
(放射線科、脳外科、小児脳外科、循環器内科、循環器外科で使用)

2019年度稼働実績(循環器)

診断:729例(CAG)
   154例(四肢アンギオ)
治療:261例(PCI)

2019年度稼働実績(脳神経外科)

診断:32件
治療:25件

2019年度稼働実績(放射線科)

治療:42件

2019年度稼働実績(小児循環器内科)

診断:6件
治療:12件

Allura Xper FD10/10
(Allura Clarity FD10/10)
Allura Xper FD20/20
(Allura Xper FD20/20)

8 X線TV装置

Canon社:ZEXIRA FPD1717

日立社:CUREVISTA、VersiFlex VISTA

2019年度稼働実績(消化器)

消化器:1,121件(ERCP等)
整形:362件
小児:182件
その他:405件(ブロンコ等)

日立社:CURVISTA
東芝社:ZEXIRA FPD1717

9 骨密度測定装置

Hologic社:Explorer

2019年度平均月間件数:110件
Hologic社:Explorer
(Hologic社:Explorer)

10 放射線治療装置

Elekta社:Synergy
高精度放射線治療と呼ばれる最先端の治療法の中でもSRT(定位放射線治療)とIMRT(強度変調放射線治療)が施行可能な機種であり、当院では頭部や体幹部へのSRTおよび前立腺へのIMRTが実施されております。

2019年度治療実績:170件

通常照射…乳房 55件、頭部/全脳 15件、肺 14件、骨(椎体など)35件
その他、全身の様々な部位に治療を行っております。

Elekta社:Synergy
(Elekta社:Synergy)

11 アブレーション装置

ステレオタキシス社:Niob ES

SIEMENS社:Artis zee

2019年度平均月間件数:60件
操作室
治療室

CT検査

CTとは

X線を用いて身体の横断像(輪切り)を撮影する装置です。造影剤を使用することで血管や血流の状態、腫瘍などを描出することもできます。また、コンピューター処理により様々な方向の断面像や立体的な三次元画像(3D画像)を作成することができます。当院では以前から稼動している64列マルチスライスCT1台、放射線治療計画専用の16列マルチスライスCTに加え、平成26年10月の新病院オープンと同時に導入した320列マルチスライスCT(Canon製Aquillion ONE ViSION EDITION)の計3台が稼動しております。

東芝社320列マルチスライスCT
Canon社320列マルチスライスCT

320列マルチスライスCTとは…

従来のCT装置と比較すると格段に「速く」、「細かく」、「広く」撮影することができる装置です。

「速く」「広く」「細かく」とは…

  • 1回の息止め(10秒程度)で胸部から骨盤までの広い範囲の撮影を可能にします。
  • 装置が体の周りを1周(最短0.275秒)する毎に最大160mmの範囲を撮影することができます。また、最小スライス厚0.5mmという高精細な画像が得られます。

これらによって息止めの負担が著しく軽減され、小児や高齢者、救急患者さまなど、体動の抑制が困難な患者さまの検査でも短時間で、高精度の検査が施行できるようなりました。

さらに

当院で稼働しているCT装置は最新のソフトウェアを搭載しており、近年問題となっている放射線被ばくを大幅に低減することができます。また、人工関節などの体内金属により画像がひずみ、今までは検査不良となっていたケースに対しても最新の解析ソフト(SEMAR)を使用することで、ひずみのない良質な画像が得られるようになりました。その他にも解析装置(ワークステーション)により、三次元画像(3D画像)や、あらゆる断面像の作成が可能となり、血管や骨、臓器などの位置や大きさ、病変の状態などがより詳しくわかるようになりました。画像診断だけではなく、これらの画像をもとに手術のシミュレーションなども活用できるようになりました。

検査の内容について

CT検査には大きく別けて2種類あります。

  • 単純CT検査:造影剤を使用しない検査
  • 造影CT検査:造影剤を静脈から注入して行う検査

超音波検査

超音波とは『人間の耳で聞き取ることができない高い周波数の音』をいいます。生体内に超音波を発信すると、臓器や組織から反射して返ってきます。この性質を利用して反射してきた音波の速度や強さをコンピュータで処理することにより、体内の臓器や組織を画像化することができます。超音波は人体に与える影響がなく、胎児に使えるほど安全です。検査は10分~20分程度で、痛みもほとんどありません。

当科で可能な超音波検査

  • 腹部 (肝臓、胆嚢、腎臓、脾臓、膵臓、腸管)
  • 表在 (乳腺、甲状腺、皮下腫瘤)

腹部超音波検査

検査前に服を上げていただき、スカートやズボンは少し下げ、お腹を広く出していただきます。お腹にゼリーを塗り、探触子(超音波を出す機械)をお腹に当てて、臓器を観察していきます。検査中、患者さまには呼吸を調節(息を大きく吸ったり吐いたり止めたり)していただきます。

脂肪肝の画像
脂肪肝の画像
胆嚢結石の画像
胆嚢結石の画像

表在超音波検査

検査部位によって服を脱いでいただいたり、首元が広く見えるようにしていただきます。検査部位にゼリーを塗り、探触子(超音波を出す機械)を当てて臓器や組織を観察していきます。
当科では、日本超音波医学会が認定する超音波検査士(体表臓器)の資格を3名の技師が取得して検査を行っております。

食事について

腹部の検査を受ける場合には、検査前1食は絶食となります。午前中の検査の場合には朝食を、午後の検査の場合には昼食をそれぞれ抜いていただきます。なお、他に絶食を伴う検査(胃カメラ、胃透視、腹部CT、腹部MRI等)が無い場合で、腹部の検査のみの場合には、水やお茶を少し摂っていただいても構いません。ただし牛乳等の乳製品は摂らないでください。

超音波ガイド下生検

異常が見つかった際、その部分に針を刺して良性なのか悪性なのか鑑別する組織診をおこなうことがあります。この針を刺す際、どこを狙うかを確認するために超音波検査は用いられます。穿刺する対象臓器は、甲状腺、乳腺、肝臓、腎臓などがあります。

腎生検の様子
腎生検の様子

ラジオ波焼灼療法とは

超音波で観察しながら、皮膚を通して電極針を腫瘍の中心に挿入し、ラジオ波という電流を通電させ、針の周囲に熱を発生させ、腫瘍を壊死させる方法です。当院ではCTやMRIの画像と超音波画像を連動させて表示することができる最新の装置を使用しております。従来、超音波検査だけでは同定しにくい腫瘤に対してCTやMRIのデータを参考に治療がよりスムーズに行えるようになりました。

マンモグラフィ

マンモグラフィって何?

乳房のエックス線撮影のことで、マンモグラフィと呼ばれています。乳房は柔らかい組織でできているため、専用の装置を使って撮影します。当院では一定の撮影精度を保つため教育・評価施設である、NPO法人 日本乳がん検診精度管理中央機構の特別な教育研修を受け、認定を取得した女性技師が撮影を行います。また、マンモグラフィ施設・画像評価の認定を取得しております。

 
 

マンモグラフィの検査ってどんなことをするの?

左右の乳房をそれぞれ2枚の板の間に挟んで圧迫し、写真を撮ります。薄く均等に広げることによって、少ない放射線の量で乳房内の脂肪や乳腺組織などをより鮮明に写すことができます。板で乳房を挟むことにより多少の痛みを伴いますが、これは病気を見つける上でとても大切なことです。また撮影検査室内において、乳房の位置合わせやしこり等の位置確認のため、担当技師が直接乳房に触れたり、乳腺を伸ばすため、乳房を引っ張ったりします。検査で必要なことですので、ご協力お願いいたします。

撮影時間は?

通常の検査は約5~10分程度で終わります。

マンモグラフィでは何が分かるの?

小さな乳がんや腫瘤(しゅりゅう)をつくらない早期乳がんを発見することができます。また、悪性の病気だけでなく良性のものも見つかります。マンモグラフィでは「しこり」として触れる前の無症状の早期乳がん、肉眼で見たり手で触ったりして確かめる視触診や、超音波診断では発見しにくい乳がんの小さな兆候を探し出すのに優れています。

病気はどんなふうに写るの?

写真には、微細石灰化像(非常に細かいカルシウムからできた白い粒々の影)や腫瘤像、乳腺組織のひきつれ像等として写し出されます。

乳がん検査と月経との関係は?

乳腺は女性ホルモンの影響を受けています。排卵から月経が始まる頃まで、卵巣から分泌されるホルモンによって影響を受け、乳房がしばしば硬くなったり痛みを感じたりします。自己検診を行うタイミングは月経開始後1週間くらいがベストといわれています。また、乳房にしこりや乳頭分泌など、いつもと違う症状がある方は、検診を待たずにできるだけ早く乳腺外科(外科)で診察を受け医師に相談しましょう。

被ばくは大丈夫?

マンモグラフィはエックス線検査ですので放射線被ばくがありますが、人体に及ぼす影響はほとんどないか、あっても極めて小さいと考えられています。マンモグラフィによる放射線被ばくは乳房だけの部分的なものであり、1回の撮影で乳房が受ける(吸収する)放射線の量は、東京からニューヨークへ飛行機で行く時に浴びる自然放射線(宇宙線)の量のほぼ半分です。マンモグラフィ検査で乳がんを早く発見して命を救う利益と、被ばくによる危険(リスク)とを比較すると、検診による利益の方が被ばくによるリスクよりも非常に大きく有益と考えられます。こわがらずに正しい検査を受けましょう。また、妊娠中の方は受けられない場合がありますので必ず検査前にご相談ください。

ステレオガイド下乳腺穿刺生検とは?

マンモグラフィを用いて、吸引式針生検装置で組織生検を行う検査法です。
超音波でははっきりしない石灰化病変や局所的非対称性陰影など、マンモグラフィのみで描出できる病変に有用な検査です。
生検部位を決めるためマンモグラフィを何回か撮影しながら、乳腺内の石灰化等の位置を3次元にて特定し、その部位に向けて生検針を刺入し、乳腺の組織を採取します。
採取した組織は病理組織検査にて確定診断を行います。
診断がつかないままに経過すると、乳がんであった場合には進行する可能性があります。
腫瘍の針生検は、一般的に行われる検査で、診断を確定するためには、組織を採取することは不可欠な検査です。

どのように検査がおこなわれるのか?

局所麻酔下で行います。当院で採用している装置は、腹臥位タイプです。検査をうつぶせのまま行えるため姿勢の保持が容易で、穿刺部が見えないように配慮されており、体の負担やストレスを軽くすることができる装置を採用しております。

傷跡は?

生検のための小さな傷が1つだけで縫合は不要です。傷跡も小さく、乳房の変形などもおきません。

検査時間は?

通常の検査は入室から退室まで約1時間です。

放射線治療

放射線治療とは、放射線を用いて病気(主にがん)を治療する手法です。局所療法であり、患部の機能温存が可能な治療法です。当院では、平成23年3月よりElekta(エレクタ)社製放射線治療機Synergy(シナジー)が稼働しております。
この装置には、IGRT(画像誘導放射線治療)やIMRT(強度変調放射線治療)、脳SRS(手術的定位放射線治療)といった機能が備わっており、より高精度な放射線治療を患者さまに提供することが可能となっております。詳細な治療実績や受診・相談方法、診療体制等はこちらをご参照ください。

骨塩定量(密度)検査について

この検査は検査部位にごく弱いX線を当てて骨の密度を測定し、骨粗しょう症の診断を行ないます。検査は予約制となっておりますので、詳しくは診察時におたずねください。

骨塩定量(密度)検査について

当院では東洋メディックのExplorer装置を用いて、DXA法で骨密度測定を行っております。DXA法(二重エネルギーX線吸収測定)とは、2種類のエネルギーレベルのX線の透過率の差を利用して骨量を測定する方法です。測定対象骨は腰椎、大腿骨頚部です。測定の精度が高く、測定時間が短く、腰椎・大腿骨頚部の測定でそれぞれ3分程度です。(検査中は寝た状態で、検査部位が動かないように軽く固定しますが、全く苦痛はありません)放射線の被ばくも僅かです。腰椎DXA法は、骨量測定の標準方法として重視され、骨粗しょう症の診断、経過観察や治療効果の評価の広く用いられています。

骨粗しょう症について

骨粗しょう症とは骨組織の骨量が減少した状態をいいます。人の骨格は20歳代までにでき上がります。成長期にカルシウムやタンパク質を十分に取り、よく運動をすることで丈夫な骨格が完成します。女性ではホルモンのバランスが大きく変化する閉経後に骨の量が急速に低下します。男性では40〜50歳以降に少しずつ減り始め、加齢とともに腸管からのカルシウム吸収が低下するため、70歳を過ぎると骨粗しょう症になる人の割合が高くなります。若い人でも栄養や運動不足などの影響で骨量が減少することもあります。

骨粗しょう症の成因としては

  • カルシウム摂取不足
  • 日光照射不足などでビタミンDが不足
  • 運動不足
  • 骨の代謝を調節するホルモンのアンバランス
  • ホルモンの低下
  • 遺伝

などの要素が挙げられております。

骨粗しょう症の症状は?

骨粗鬆症になっても初期の頃は何の症状もありません。進行するにしたがい腰や背中が痛くなったり、曲がったりしてきます。ひどくなると骨折を起こして寝たきりの原因にもなります。骨折は、背骨(脊椎)、足の付け根(大腿骨頸部)などにおこりやすく、脊椎には圧迫骨折といい背骨がつぶれる形の骨折が多く、腰が曲がり、前かがみになり背が低くなる姿勢の原因となります。大腿骨頸部の骨折は転んだ時などにおこりやすく、また腰をひねっただけで骨折する場合もあります。

骨粗しょう症の予防

骨粗しょう症は予防が最も重要かつ有効な疾患です。女性では10代後半から20才ころに骨量が最大になり、以後40才ころまでこれを維持し、その後閉経とともに急速に骨量が低下します。骨粗しょう症の予防の原則として以下の2点があげられます。

  1. 10才代の成長期に骨量をなるべく多くしておく
  2. その後の骨量の低下をなるべく少なくする

いずれのためにも、カルシウムの十分な摂取、運動、適度な日光照射が有効です。この他アルコール、ニコチンおよびカフェインはカルシウムの吸収を阻害するなどの作用があり、骨量を低下させるので注意が必要です。

被ばく量

当院の骨密度測定検査はX線を使った装置を用いていますが、この検査で使われるX線被ばく量は、胸部のレントゲン写真を1枚撮影するよりも非常に少ない値です。過剰に心配する必要はありませんので、安心して検査を受けることができます。また、妊娠中の方は受けられない場合がありますので必ずご相談ください。

被ばくについて

X線検査を受けられる患者さまから、X線被ばくについてのご質問があります。安心して検査を受けていただくために、ここではQ&Aの形式で代表的な質問にお答えいたします。

Q.放射線(X線)とはなんですか?

A.放射線には様々な種類がありますが、レントゲンやCTなどの検査に利用している放射線はX線です。X線とは、電磁波の一種で可視光線(普段目に見えている光)や紫外線、赤外線などと同じ仲間です。その違いはエネルギーによって区別されており、X線は赤外線や紫外線よりも強いエネルギーを持っています。また、X線は人体や物を通り抜ける性質を持っており、この性質を利用して撮影や治療を行っております。

Q.X線を使った検査を受けると、体にどのような影響がありますか?

A.X線は人体を通り抜けるときにわずかではありますが人体に吸収される性質があります。X線が人体に吸収されると細胞を傷つけてしまうことがあり、一度に大量のX線が吸収された場合は皮膚の炎症や潰瘍、消化管障害、白内障、若い方の生殖腺であれば不妊等の影響が起こる可能性があります。しかし、医療で使用されるX線はごく微量でありそれらの障害が発生すると考えられている線量を使用することはなく、加えて人体に備わっている防御機能により傷ついた細胞もすばやく修復されるため、それらの障害が起こることは考えられません。

Q.X線検査でがんになるのですか?

A.放射線被ばくでの発がんのメカニズムは人体の細胞内に存在するDNA(遺伝子)の損傷と言われております。医療で使用されているX線(胸部検査、CT検査等)においても線量は微量ではありますがDNA損傷は少なからず発生すると言われております。しかし人体では損傷したDNAを修復・排除する機能があるため放射線診断で使用する低線量被ばくではがんの発生等はないと言われております。また、DNA損傷はストレス、タバコ、紫外線、有害物質、多飲多食等でも起こり得る反応であるため放射線のみを特別視する必要はなく、疾患の発見・治癒のために有効にX線検査をご利用していただければ幸いです。

Q.CTの検査は被ばく線量が多いと聞きましたが、体への影響はやはり大きいのでしょうか?

A.CT検査は普通のレントゲンなどと違い人体を輪切りにした断層像を撮影します。縦長の人体を幾度も撮影するため被ばく線量はレントゲンに比べて増えます。しかし、上記のQ&Aからも解るように体への影響はないと考えていただいて構いません。それより、CT検査はレントゲン検査(胸部X線)では分からない数ミリ単位の小さな病変を見つけることも可能な、非常に情報量の多い優れた検査ですのでご安心して検査をお受けください。また、近年の機器の発達により検査で使用するX線量も非常に少なくなっております。

Q.毎週、体の同じ部位を何度も撮影していますが大丈夫ですか?

A.人体には回復を行う機能もあるため、複数回検査を繰り返したからといって身体への影響は蓄積されることはありませんのでご安心ください。

Q.子供がレントゲンをとりましたが不妊にはならないでしょうか?

A.大量の放射線を被ばくした場合は不妊になる可能性はありますが、医療で使うX線量ではその心配はありません。一般的に不妊になる線量は2~6Gyとされていますが、当院で使用する各検査の被ばく線量ではそれ以上の線量になることはありません。また、撮影時には生殖腺の防護に加えて、お子さまの体格に合わせた最低限の線量で検査を行っておりますのでご安心ください。

Q.MRI検査で被ばくするのでしょうか?

A.MRIは主に磁気の力を利用して画像を構築する検査です。よって放射線被ばくはありませんのでご安心ください。ただし、心臓ペースメーカーや体内に金属を埋め込んだ手術をされた方は検査できない場合がありますのでお気をつけください。

Q.妊娠中に腹部X線検査を受けましたが子供に影響はありませんか?

A.胎児に影響が出る線量は発育段階によって異なりますが100mGy以上から流産、奇形、発達遅延などが発生すると考えられております。しかし、当院では胎児に直接その線量が照射される検査はありませんのでご安心ください。ただし、胎児は大人よりも放射線に対する感受性が高いため不必要なX線検査は避けることが推奨されております。また、妊娠の可能性のある方は検査前に主治医、放射線技師に申し出てください。

最後に…

レントゲンやCTなど、X線を使った検査は体について大切な情報を与えてくれます。それらの検査を行うことでなんらかの異常が見つかれば、適切な治療方針を立てることができます。わずかな被ばくを避けるために、病気の診断が遅れて生命を失うことはあってはならないことです。安全性も保たれておりますので、安心して検査をお受けください。また、検査についてご質問や心配な点がございましたら主治医や当科の放射線技師にお気軽にお尋ねください。

MRI検査とは

MRIとはmagnetic resonance imagingの略で、医学の世界では磁気共鳴映像法といいます。名前の通り磁気を利用した検査であるため被ばくがない・侵襲性が低い・造影剤を使わず血管の撮影ができる・あらゆる方向からの撮影が可能など様々な特徴があります。

当院のMRI装置

当院では2014年11月に2台の装置を新規導入しました。装置名はSIEMENS(シーメンス)社製の3.0T装置Skyra(スカイラ)と1.5T装置のAera(アエラ)といいます。両装置とも清潔感のある白をベースとした色調で、内部の側面にはLED照明を設置し明るい環境で検査を受けていただくことが可能です。大きな特徴として装置の入り口が70cmと大きく設計されており、患者さまに与える圧迫感が減り、体格の大きな方やご高齢者さまにも楽に検査を受けていただくことが可能です。

1.5T MRI装置(アエラ)
1.5T MRI装置(アエラ)
3.0T MRI装置(アエラ)
3.0T MRI装置(スカイラ)

検査内容

頭部MRI

頭部MRIは脳梗塞や脳腫瘍など頭部疾患の診断において極めて有用です。また、同時に造影剤を使わずに頭部血管の描出も可能です。

脊椎MRI

頸椎・胸椎・腰椎のMRI検査では脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニア等の診断に有用で疾患を鮮明に描出することが可能です。また外傷による脊椎の圧迫骨折や脊髄損傷なども評価できるため救急時に撮影されることがあります。

腹部MRI

腹部MRIは呼吸による動きの影響を受けやすい部位となっているため、原則息止めによる検査となっています。息止めが難しい患者さまには、装置が患者さまの呼吸に合わせて撮影する機能も備わっておりますので、その際は担当技師にお申し付けください。MRCPという撮影法は、体内の水(胆汁や膵液)を強調した撮影法です。CT検査では描出困難ですが、MRCPでは総胆管結石や膵嚢胞など鮮明に描出することができます。

その他

その他にも四肢関節や乳房、心臓など様々な検査を行っております。

「騒音制御」と「高速撮像」が可能

2015年5月に両装置ともソフトウェアーをバージョンアップし、「騒音制御」と「高速撮像」に特化したアプリケーションを導入しました。MRI検査は工事現場のような音が鳴り響くことで知られていますが、静音技術の導入により高画質を維持しながら静音化が可能となり、子供や赤ちゃんの撮影に活かしております。
また「高速撮影」は、腹部の息止め検査に特化したもので、高画質を保持したまま短時間撮影が可能となり、息止め時間の短縮など患者さまの負担が軽減し検査精度が向上しました。
放射線科では他科と連携を取りながら、今後とも患者さまにより安心・快適・正確なMRI検査を提供するため科員一同努力してまいりますのでよろしくお願い申し上げます。

血管撮影装置について

当院の血管撮影装置はPHILIPS社製『Allura Clarity FD10/10』と『Allura Xper FD20/20』の2台が稼働しております。Clarity FD10/10は心臓、Xper FD20/20は頭部、小児心臓、腹部、上肢、下肢などで使用しております。

装置の特徴

  1. 両装置には心電図や別の装置からの動画を映すことができる大型マルチモニター(Flex Vision 56インチ)を搭載しております。そのため、手技の種類や流れに合わせてレイアウトの変更や拡大・縮小が自由自在なため、円滑な検査や高度な治療を行う事ができます。
  2. バイプレーンシステムおよび高性能X線管球が搭載されており診断に必要な画像を高画質・低被ばくで提供する事が可能となり、長時間の高度な治療でも放射線に対する影響や造影剤による負担が従来と比較して少なくなりました。
  3. 回転撮影にて血管の3D構築(3D-RA)やCT like Image(CTAPやCTHAなど)が可能なため、出血の有無や微細な肝細胞癌などの確認に役立てています。
  4. DRL(診断参考レベル)の水準も下回っています。DRLとは、ICRP(国際放射線防護委員会)やIAEA(国際原子力機関)、J-RIME(医療被ばく研究情報ネットワーク)などから公表されている医療被ばく(患者さまの被ばく)の最適化を進めるためのツールとして用いる数値のことです。

当院の検査・治療について

心臓血管(冠動脈)

動脈硬化などが原因で冠動脈が狭くなると、心筋に十分な血液が供給できなくなり、狭心症や心筋梗塞などを引き起こす可能性があります。治療は、その狭くなった冠動脈をバルーンと呼ばれる風船で膨らませ血管を拡張させます。そのバルーンでも広がらない時は、先端にダイヤモンドが付いたものやレーザーなどで削ったりして血管を拡張していきます。また、ステントと呼ばれる金属でできた網目の筒状の物を置くこともあります。

当院では、24時間急性心筋梗塞の治療の対応も行っております。詳細に関しては当院の循環器内科のページを参照ください。

頭部

主に、脳出血の原因検索や未破裂脳動脈瘤に対するコイル塞栓、頸動脈狭窄に対するステント留置術、動静脈奇形、動静脈瘻に対する塞栓など様々な検査・治療に対応しております。

また、急性期の脳梗塞に対する治療も24時間対応しております。詳細に関しては当院の脳神経外科のページを参照ください。

腹部

肝細胞癌を抗がん剤で小さくし、がんの栄養血管も詰める治療(TACE)や原発性アルドステロン症に対する副腎静脈の採血、交通事故などで腹部血管を損傷した際の造影検査や治療など様々な検査・治療を行っております。

上肢・下肢

透析患者さまのシャント狭窄の治療や足の血管が動脈硬化などにより狭くなり、しびれ、痛み、潰瘍などの症状が出る閉塞性動脈硬化症などの検査・治療を行っております。
また、血管外科と連携し外科的な治療も行っております。

小児心臓

主に先天性の心血管病変に対する術前や術後の造影の検査、心臓の圧波形や肺動脈の圧較差の測定などを行っております。
また、肺動脈が狭くなった際のバルーンによる治療や、異常血管をコイルにて塞栓する治療なども行っております。

患者さまに安全に検査・治療していただくために…

放射線科では、被ばく、造影剤の管理も行っております。できる限り少なくなるように線量の調整やパルスレイトの調整、バイプレーンの提案など日々管理、確認しております。
また、血管造影室には様々な職種のスタッフが携わっております。スタッフ一同連携、協働し患者さま一人一人の検査・治療をサポートしていきます。

当院の被ばく線量(平均皮膚線量)

質問 平均被ばく線量
心臓(診断) 330 mGy
心臓(治療) 1300 mGy
頭部(診断) 340 mGy
頭部(治療) 1400 mGy
小児心臓(診断) 50 mGy
小児心臓(治療) 270 mGy
腹部 740 mGy
上肢 20 mGy
下肢 220 mGy

不整脈センターでは…

SIEMENS社製Artis zee BCとステレオタキシス社製Niobe ES(EPOCHシステム)を使用した不整脈治療を行っております。

装置の紹介

SIEMENS社製Artis zee BCはシーメンス社独自の被ばく低減プログラム「CARE」を搭載することで画像クオリティはそのままに、患者さま被ばくの低線量化を実現しました。

①身長と体重に基づいた、被験者モデルから仮想の皮膚線量をシミュレーションし、リアルタイムに現在の照射角度での積算線量を表示可能です。(図1)

②X線に対して感受性の高い小児の検査をより低線量で行うために、約40%の被ばく低減が可能なリムーバブルグリッドを採用しました。(図2)

図1
図1
図2
図2

ステレオタキシス社製Niobe ESは患者さまの両脇に設置された一対の永久磁石からなります。この永久磁石を遠隔操作によるコンピューター制御をすることで、体内にあるカテーテルを誘導することができる装置です。カテーテルは1mm単位と細かい制御が可能で、治療成績の向上や、合併症の予防、X線被ばくの低減などが期待できます。
欠点としましては、血管造影室の磁気遮蔽が必要です。また、永久磁石を使用している関係で非作動時においても磁力の影響を考慮する必要があり、検査室に持ち込む機器が制限されます。また、人工内耳など一部の医療機器を留置されている患者さまは本装置での治療ができない場合があります。

不整脈治療に関しましては当院の不整脈センターのページを参照ください。

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