医療法人愛仁会 高槻病院

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診療科・部門案内赤ちゃんの頭の形外来

頭蓋形状誘導ヘルメット
▲ヘルメットを装着した
右頭位性斜頭の赤ちゃん

赤ちゃんの頭の変形(後頭部の絶壁や左右非対称)は「自然に治る」とされ、日本ではあまり気にされてきませんでした。しかし、米国では頭部の変形に対する意識が高まっており、日本でもその影響で、頭蓋変形を気にされる親御様が増えています。米国では、歯の矯正と同様に自費治療で、2000年過ぎからヘルメットによる頭蓋形状誘導療法(以下ヘルメット治療)が普及し、50種類以上のヘルメットが食品医薬品局(FDA)に認可されています。日本でも米国同様、保険治療ではありませんが、東京の国立成育医療研究センターで2012年にヘルメット治療が開始されました.2017年9月までに250例以上のヘルメット治療が行われ、その有効性と安全性が示されました。私達も当院での倫理委員会での承認を受け、国立成育医療研究センターと同じミシガン大学式頭蓋形状ヘルメットによる治療を2015年5月より始め(図1)。現在までに150例以上のヘルメット治療を行っています。現在いくつかの病院で他の種類のヘルメットを用いた治療が行われていますが、ミシガン式ヘルメットは「ミシガン頭蓋形状矯正ヘルメット療法」という名称で、2018年4月に医薬品医療機器総合機構から薬事承認が得られ、日本で唯一医療機器として認可された安全性が確立したヘルメットです。当院での治療例を図2に示します。
このような頭蓋変形はほとんどが胎内もしくは出生後の向き癖による頭位性斜頭で、病的なものではありません。図4のように、後頭部の圧迫による平坦化から始まり、耳の位置の前方へのずれ、前頭部の突出、頬部の突出、側頭部もしくは頭頂部の突出の順で頭蓋が変形します。後頭部全体が平坦になる(いわゆる絶壁頭)になる場合もあります。しかし、中には頭蓋骨縫合早期癒合症という本来乳児期には開存している頭蓋骨の縫合が癒合してしまう病気や小頭症という脳の発達の遅れる病気のことがありますので、レントゲンや頭部CT検査が必要な場合があります。頭蓋骨縫合早期癒合症の場合は、手術が必要な場合があります。

ヘルメット装着までの流れ

ヘルメット装着までの流れは図3のようになります。
小児脳神経外科医が、上記のような病気を除外し、ヘルメット治療の適応かどうかを判断します。ヘルメット治療の適応の基準を図5に示します。ヘルメット治療の開始時期は生後3か月から7か月で、治療期間(ヘルメットを装着する期間)は約半年です。開始時期が早いほど効果がありますが、首のすわりの具合によって治療開始時期を検討したり、重症度や治療開始時の月齢によって治療期間を検討したりします。ヘルメット治療を希望されない場合や変形の程度が軽度である場合、また3か月未満の定頸していない赤ちゃんには頭部の変形が軽減するように積極的体位変換(赤ちゃんとお母さんでするリハビリ)を指導させて頂きます。
赤ちゃんの頭の形が気になったら、お気軽に小児脳神経外科外来にお問い合わせ下さい。医師の紹介状がなくても構いませんが、待ち時間軽減のため、事前予約をお願い致します。

小児脳神経外科主任部長 原田敦子

ヘルメット装着までの流れ

保険診療

  • 小児神経外科外来で病的な頭蓋変形を除外します。必要な場合は、頭部レントゲンやCTを行います。
  • 頭部を計測。重症度を判定し、ヘルメット治療の適応を決めます。

自由診療

  • 保護者の方がヘルメット治療を希望され、自費診療に同意される(費用:40万円/H30年9月現在)
  • ヘルメットの型取り(LEDスキャナー)
  • 本人の現在の頭の形と、最終的な頭の形を想定したオーダーメイドのヘルメットを作成
  • 担当医師がコンピューター上で作成
  • ヘルメット注文
    約3週間で米国からヘルメットが届く
  • 自宅でヘルメット装着
    最初は数時間から始めて、最終的には入浴以外の1日23時間、約6ヵ月間装着
  • 3~4週間ごとの診察、ヘルメットの微調整:当院小児脳神経外科医師、義肢装具士

頭位性斜頭の重症度分類

頭位性斜頭、短頭のヘルメット治療の考え型

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