医療法人愛仁会 高槻病院

医療の質研究室

研究員紹介

  • 室 長:筒泉 貴彦
  • 研究員:恒光 綾子

研究の概要

医療の日進月歩の進歩により、専門性の高い薬剤や治療法が日々紹介されています。その一方で高齢社会、複数の併存疾患、老々介護や核家族化、引きこもりなどの要因に伴う家族環境の変化、医療過誤など、患者の状況および環境も刻一刻と変わっており、単独の臓器や疾病だけに主眼をおいた科学として医学を追求するだけでは患者の満足に直結しないことも多くなってきています。
医療の質研究室では新しい薬の発見や治療法の開発はそれぞれの専門家にお任せし、いかにして現在あるリソースを用いてより良い医療を提供できるかを考えていきます。
内容が抽象的ですので具体的な例を以下にあげています。

1. 総合内科の現行の医療における介入

専門医と連携しながら種々の病態を見ることができる入院診療のプロである総合内科(ホスピタリスト)の介入により医療経済、および医療の質にどのような影響を与えうるかを評価します。
具体例としては手技や高度な専門性を必要としない疾病・病態を入院診療のスペシャリストとして総合内科が対応することによる医療の質の向上および再入院率の低下を示すことが挙げられます。こちらについては最近、誤嚥性肺炎をテーマとして研究が論文としてアクセプトされています。
現在取り組んでいるプロジェクトとしては脊椎圧迫骨折および大腿骨近位部骨折症例の診療を主科として対応することです。通例は整形外科が主科として対応することが多いのですが近年の患者の高齢化もあり、骨折以外の病態が入院中において大きな問題を呈することが増えています。手術やコルセット作成は整形外科に依頼して、それ以外の評価およびマネージメントを総合内科が行うことによる入院診療の質の向上および再入院率、入院中のADLの維持あるいは向上をもたらすことができるかを現在臨床研究にて調査中です。

2. 診療看護師(ナースプラクティショナー)による高齢診療における役割

医師および看護師の側面を持つ診療看護師ナースプラクティショナーが介入することで医師不足になりがちな亜急性期・慢性期病床においてどのような影響を与えうるか評価します。まだ診療看護師という職業は本邦において浸透していないのが実情ですが海外では50年以上の歴史があります。医師の監督下という条件下ではありますが診療の多くを行うことができ、それによる医師の労働時間の削減、および看護師としての側面を活用し患者への診療の質の向上に寄与できることが期待されています。現在総合内科に所属している診療看護師がそれぞれ急性期病院である高槻病院、そして入院診療所であるしんあいクリニックで臨床研究を行っております。

3. 入院に伴う合併症を減らすための取り組み

入院中の転倒、消化管出血など入院してしまったことによる合併症(Hazard of hospitalization)を減らすための介入について研究します。

4. 入院された高齢患者に対するアドバンスケアプラニング(望まれる医療)についての面談が与えるインパクト

高齢患者に対して退院前に今後起こりうる疾病に対してどのような加療を希望されるかをあらかじめ話し合う面談がどのような影響を与えるか検討します。

5. 24時間利用可能な往診サービスが与えうる在宅医療の質の向上

在宅医、特に個人で診療されている医師の疲弊を防止するためにオンコールサービスを導入することで診療の質を維持することができるかどうかを検討します。来年度に総合内科で往診業務を行うことが予定されており、それに合わせて対応していく予定です。

研究課題一覧

業績一覧

氏名 論文 発表
室 長:筒泉 貴彦
研究員:恒光 綾子

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